「栄養バランスのとれた食生活を心がけましょう」
よく耳にする言葉ですが、具体的にどのようなものを食べればいいのかわからず、なかなか食生活の改善に取り組めていないという方は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、厚生労働省が提唱する「栄養3・3運動」と「食事バランスガイド」という、バランスのとれた食生活を実現するための2つの指針をご紹介したいと思います。

食生活のあり方を簡単に示した「栄養3・3運動」

「栄養3・3運動」とは、健やかな毎日を送るためのベースとなる食生活のあり方を簡単に示したものです。「3・3」は「3食・3色」という意味で、毎日「朝・昼・夕の3食」「3色食品群のそろった食事」をとることが推奨されています。

「3色食品群」とは、食べ物に含まれる栄養素の働きの特徴で、「赤色の食品」「黄色の食品」「緑色の食品」の3つに分類されています。

「赤色の食品」は「血や肉をつくる食品」、「黄色の食品」は「働く力になる食品」、「緑色の食品」は「体の調子を整える食品」です。具体的にそれぞれどのような食品があるのかご紹介します。

「赤色の食品」=血や肉をつくる食品

・肉類
肉、ハム など
・魚類
魚、えび/いか、貝、かまぼこ など
・卵類
たまご
・大豆・大豆製品
納豆、豆腐 など
・牛乳・乳製品
牛乳、チーズ など

「黄色の食品」=働く力になる食品

・ご飯類
ごはん、餅 など
・パン類
食パン など
・麺類
そば、うどん、スパゲッティ など
・いも類
じゃがいも、さつまいも
・油類
油、バター、マヨネーズ など
・砂糖類
砂糖、ジャム、蜂蜜など

「緑色の食品」=体の調子を整える食品

・緑黄色野菜
人参、ほうれん草、かぼちゃ など
・その他の野菜
大根、きゅうり、白菜、なす、たまねぎ、キャベツ
・きのこ類
しいたけ、しめじ
・海藻類
のり、わかめ など
・果物類
りんご、みかん など

「栄養3・3運動」は、昭和27年(1952年)に広島県庁の岡田正美技師が提唱した、長い歴史を持つ食生活の指針です。分類の仕方が非常にシンプルでわかりやすいことから、現在も学校給食の献立表に使われています。

分類がシンプルなぶん、実践の方法も非常にシンプルです。たとえば、昼食にうどんを食べようと思った場合、うどんだけでは黄色の食品のみになってしまいます。そこでトッピングに赤色の食品である卵をつけて月見うどんにしてみたり、小鉢に緑色の食品であるほうれん草のおひたしを足してみたりすればいいわけです。だれにでも、今日からすぐに実践することができます。

一歩進んで「食事バランスガイド」の活用を

「栄養3・3運動」よりもう少し細かな食生活の指針として、平成17年(2005年)6月に厚生労働省と農林水産省の合同で策定された、「食事バランスガイド」があります。これは、「何を」「どれだけ」食べたらよいかが、具体的な料理としてひと目でわかるように工夫されています。

きちんとバランスがとれていないと倒れてしまう「コマ」の形をモチーフに、1日の理想的な摂取量の多い順に上から、「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」という5つの料理区分で示されています。

「どれだけ」食べたらよいかは「つ(SV)」という新しい単位が使われています。これは「1つ」「2つ」と指で数えるときの「つ」と、1回あたりに提供される食事の標準的な量である「サービング(SV)」という単位を組み合わせたものです。では、それぞれの具体的な摂取目標をご紹介します。

主食(ごはん、パン、麺)

5〜7つ(SV)
ごはん(中盛り)だったら4杯程度
[例]
1つ分=ごはん小盛り1杯=おにぎり1個=食パン1枚=ロールパン2個
1.5つ分=ごはん中盛り1杯
2つ分=うどん1杯=もりそば1杯=スパゲッティ

副菜(野菜、きのこ、いも、海草料理)

5〜6つ(SV)
野菜料理5皿程度
[例]
1つ分=野菜サラダ=きゅうりとわかめの酢の物=具だくさん味噌汁=ほうれん草のおひたし=ひじきの煮物=煮豆=きのこソテー
2つ分=野菜の煮物、野菜炒め、芋の煮っころがし

主菜(肉、魚、卵、大豆料理)

3〜5つ(SV)
肉・魚・卵、大豆料理から3皿程度
[例]
1つ分=冷奴=納豆=目玉焼き一皿
2つ分=焼き魚、魚の天ぷら=まぐろとイカの刺身
3つ分=ハンバーグステーキ=豚肉のしょうが焼き=鶏肉のから揚げ

牛乳・乳製品

2つ(SV)
牛乳だったら1本程度
[例]
1つ分=牛乳コップ半分=チーズ1かけ=スライスチーズ1枚=ヨーグルト1パック
2つ分=牛乳瓶1本分

果物

2つ(SV)
みかんだったら2個程度
[例]
1つ分=みかん1個=りんご半分=かき1個=梨半分=ぶどう半房=桃1個

上記が成人の場合の1日の摂取量の目安になります。厳密には、性別や年齢、身体活動レベルによって3段階に分けられていますので、詳細は食事バランスガイドのホームページをご覧ください。

生活習慣病などの予防は、毎日の栄養バランスのとれた食生活が基本です。「栄養3・3運動」と「食事バランスガイド」。どちらでも自分で使いやすい指針をうまく利用して、食生活から予防医療をはじめてみませんか。

スポンサーリンク